エドゥアルド・デ・フィリッポ戯曲集 C

フィルメナ・マルトゥラーノ(1946年)

強き者、汝の名は…
道楽にかまけてきた男ドメニコ・ソリアーノ。その男と二十五年前に〈娼館〉で出会って以来、その男に振り回され続けてきた女フィルメナ・マルトゥラーノ。 温かい家庭に憧れていた彼女は、召使い同然の扱いにも耐え、正妻となることを二十五年間待ち続けてきた。ある日フィルメナは、 ドメニコと若い女ディアーナとの結婚を阻止しようと、死にかけたフリを演じ、彼との婚姻を結んだ。詐欺だと怒り狂うドメニコに、 隠して育ててきた三人の息子がいることを告白する。フィルメナの演技は全て、息子たちにドメニコと同じ苗字、〈ソリアーノ〉を名乗らせるためにしたものだった。 激怒するドメニコは、弁護士を呼んで女に対抗する。法は彼を正当だとするが、彼女にも味方する。それは三人のうち一人だけが彼の子だということである。 また新たな不安にとりつかれたドメニコは、何とかして誰がその子供なのか聞きだそうとするのだが…。一九六四年、映画『あゝ結婚』の原作。